経験者が語る!子どもが中学校受験を経験するメリット・デメリットは?【続編】

中学校受験をさせるか、させないのか。させるならば親はどんな形で関わり、サポートをすべきか。

小学生のお子さんを持つ親御さんの中には、受験について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。しかし、親の気持ちはもちろんですがお子さん自身の気持ちや将来への影響力もきちんと考えてあげたいですよね。

前回に引き続き、実際に中学校受験を経験した20代の若者に、受験に関する本音を聞いてみました!

親が望んでいるから、受験は当然だと思っていました。

東京の某企業で働く20代のBさん。東京都内の公立小学校に通っていましたが、中学校受験を経て一流大学付属の私立中学校に入学しました。

◆中学受験をしたきっかけは?

受験をすることは僕自身ではなく親が決めました。僕は小学3年生頃には週2~週3回で塾に通いはじめ、4歳上の姉も親の判断で受験していたので、僕が中学校受験をするのも自然な流れだと思っていました。

当時は「受験に取り組む」というよりも、塾で出された課題やテストなど、目の前の課題をこなしていくことが全てでした。受験についてあれこれ僕自身が考えることも特になく、「やるしかないからやる…」くらいの感覚でしたね。

「親が望んでいるのだから、当然受験するんだろうな」と、子どもながらに思っていました。

◆周囲に受験をした友だちは多かったですか?

僕は公立小学校に通っていました。1学年120人程の中で、毎年受験なり越境なり、地元の公立中学校以外に進学をしていたのは5~10名程でしたね地元の友だちの中では受験という選択はレアだったので、自ら受験をするという発想には至らなかったです。

◆受験勉強中につらかったことはありませんでしたか?

塾に通っていましたが、小学生にとってはなかなかのスパルタでした。毎週実施されるテストの点数によって、所属するクラスが変動する制度もプレッシャーでした。夏休みなどは塾の拘束時間が長かったですし、課題も多く「常に何かに追われている感」がありました。小学校の友だちが放課後遊んでいるなか、僕だけがすぐに家に帰って塾に行くのもつらかったです。

しかし当時一番きつかったのは、受験で第一志望に落ちたことです。

第一志望に受かるか否か。その影響力はとてつもなく大きい

僕は残念ながら第一志望校には合格できませんでした。第一志望校以外には無事合格することができましたが、受験は「第一志望校に受かるか受からないか」が全てだと思います。

第一志望校以外に全て受かった喜びよりも、第一志望校に落ちたことの悔しさの方が圧倒的に大きかったです。

◆第一志望校に合格できなかったときは、どんな気持ちでしたか?

子どもながらに、親の期待に応えられなかったことや、他の友だちが合格の歓喜の渦の中にいる中で、自分の努力が実らなかったことを目の前につきつけられ、3日間程泣き続けました。

当時小学6年生の僕は、ただただ消えてなくなってしまいたいくらいの気持ちでした。

「合格できなかったこと」が人生の糧に

受験の前段階の塾に通っていたときにはテストの点が良かったとか、塾に好きな子が出来たとか、国語の文章題をとくのが楽しいとか、そういう小さな喜びの積み重ねはありました。しかし、それら全てが吹っ飛ぶくらい、第一志望校の不合格はインパクトがありました。

でも、悪いことばかりではありませんでした。今になって考えれば、この出来事も良い形で人生に生かされているのではないかと最近は思います。

◆不合格だった経験が人生に生かされているというのは?

第一志望に落ち、人生の早い段階で挫折を経験したこと。それによって、当時自分のもっていた「完璧主義」は崩壊しました。「絶対に失敗できない」という感覚も弱まり、物事を今までとは違った視点から見れるようになった気がします。

親の期待を比較的早く裏切ってしまいましたが、それを機に、親も僕に過度の期待をかけないようになりました。おかげで高校・大学時代などは比較的自由にのびのびと過ごすことができたと思います。

世の中には本当に才能がある人たちがいるということも学びました。もしあの時第一志望校に中途半端に合格をしていたら、もっと後の人生の段階で初めての挫折を味わい、行き詰って生きづらくなっていたと思います。

特に僕は第二志望の学校生活が思いのほか楽しかったことで、自分自身の考え方が拡がったおかげでこういった考えに至れたのかもしれません。僕の親自身も「不合格」という現実を受け入れてくれましたしね。しかし人によっては小学生の段階での「受験不合格」というのは、立ち直るまでに時間がかかるかもしれません。「失敗できない」という思いが強ければ強いほどそうだと思います。

僕が受験をした1990年代の前半はそういう時代だったというだけで、今の受験事情はまた違うかもしれませんが…。

まとめ

とても礼儀正しく、聡明な印象のBさん。彼の誰に対しても丁寧な対応や困難な仕事にもきちんと取り組むストイックさは、「なかなかのスパルタだった」と彼自身が語る受験勉強や、「世の中には本当に才能がある人たちがいるということも学んだ」という経験が反映されているような気がしました。

志望校に入学できるか否かということだけでなく、受験勉強期間中や受験後の環境も、大きくその子どもたちに影響していくものだということを実感しました。

子どもたちの人生の大きな分岐点となる「受験」。親も丁寧に、真剣に、そして子どもたちの心にやさしく寄り添いながら考えてあげたいですね。

<<ライターprofile>>作田有子(ドラゼミ)

▼こちらの記事もおすすめ▼

経験者が語る!子どもが中学校受験を経験するメリット・デメリットは?【前編】


作文力.com TOP > 教育お役立ちコラム > 経験者が語る!子どもが中学校受験を経験するメリット・デメリットは?【続編】

関連記事