[オトナも読みたい!今月の1冊]心が温かくなる本『あひるの手紙』

ことばを伝える方法は、今では様々な方法があります。

だからこそ、時間がかかったり、手間がかかったりする手紙は、いつの頃からか身近なものではなくなりつつあります。あなたが最後に手紙を書いたのはいつでしょうか?

お話に登場する、意外な手紙の差出人と、その手紙のやり取りをする一年生のクラスの様子が楽しく、ほのぼのする作品です。ドラゼミの問題作成者でもある佐藤友樹先生に見どころを教えていただきました。ぜひ最後までお楽しみください。

文字がつないで伝えあう心と心

『あひるの手紙』

朽木 祥/作 ささめやゆき/絵(佼成出版社)

 低学年から大人まで 

1802_2「あひるの手紙」表紙画像.jpg

ある日、1年3組に手紙が届きました。封筒を開けると、白い紙にたった三文字、「あひる」とだけ書いてありました。それは、「ひらがなを覚えたばかりだから使ってみたい」という24歳の青年「けんいちさん」からの手紙でした。

1年生の子どもたちも、喜んで返事を書きました。しりとり遊びができるような言葉を選び、「あひる」に続けてひらがなの文字を書いたのです。字を書けるようになったばかりの一年生たちと青年との文通が始まりました。

低学年にぴったりの心温まる楽しい童話ですが、大人にも読んでもらいたいと思います。第55回児童文学者協会賞を受賞。

1802_2中見開き6-7007.jpg


【作】朽木 祥(1967~ )広島市生まれ。広島市立基町高等学校卒業、上智大学大学院博士前期課程修了。デビュー作『かはたれ』(福音館書店)で数々の賞に輝く。幼年からヤングアダルト、成年向けと作品の対象年齢も広い。被爆二世としてヒロシマの問題を追及し、『八月の光』(偕成社)『光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島』(講談社)などを発表して話題となる。国外でも評価の高い作家。


作文力.com TOP > 読書感想文 > [オトナも読みたい!今月の1冊]心が温かくなる本『あひるの手紙』

関連記事