[仕事図鑑]棋士のお仕事 渡辺明竜王(後編)

前編では、渡辺明竜王に、普段どういった生活をされているのか、渡辺竜王が考える棋士という職業の魅力などについて、語っていただきました。

[仕事図鑑]棋士のお仕事 渡辺明竜王(前編)

後編では、渡辺明竜王の将棋人生や、棋士を目指すお子さんに向けてのメッセージ、今後の展望などをお聞きします。

プロ棋士になることを確信していた小学生時代

渡辺さんのこれまでの将棋人生を聞かせてください。

将棋を始めたのは小学一年生の頃です。将棋好きだった父の影響で毎週日曜日に父が将棋を指しに出かけるのについて行っていました。当時は「将棋を指すのは楽しい!」と強く感じることはなかったですが、毎週嫌がらずに続けていたので、きっと楽しかったんでしょうね(笑)。

プロになろうと決意したのは小学四年生の時です。プロになるために奨励会に入り、大人だけでなく同年代の子どもたちと将棋を指すようになりました。この頃から、将棋が楽しいとより感じるようになりました。

15歳で四段に昇格し、晴れてプロになりました。初めてタイトル戦に挑んだのは19歳、そして初めてタイトルを取得したのは20歳です。最も印象的だった対局は、やはり羽生善治さんと永世竜王の座をかけた戦いで勝利したときです。

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小学生の頃はどんな子どもでしたか?

野球をして外で遊ぶのは好きでしたし、家でゲームをすることもありました。図工や音楽は苦手で、国語や算数は得意だった気がします。

四年生の頃にはプロ棋士になることを意識していたので、それ以外の夢は考えたことがなかったですね。第19回小学生将棋名人戦で優勝していたので、「自分はプロになれる」と信じていましたから。

一番伸びるのは「将棋が好きな子」

棋士を目指すにあたって、小学生のうちにやっておくことがあれば教えてください。

小学生は何を勉強してもプラスになりますから、どんどん将棋に時間をかけた方が良いと思います。大切なのは、「たまに」ではなく「日常的に」将棋を指すこと。サッカーや野球も同じですよね。プロを目指す子は、毎日トレーニングをすると思います。

プロの棋士を見たり、将棋関連の本を読んだり、少しでも長く将棋に触れればどんどん上達すると思います。

どんな子どもが棋士に向いていると思いますか?

とにかく、継続できる子ですね。好きなことは自然と継続できるので、「将棋が好きな子」と言っても良いでしょう。現在のプロに話を聞くと、「誰から強制されたわけでもなく、将棋が好きだから飽きずにやっていた」ということが共通している気がします。

将棋に限らず、どんどんいろいろなことに挑戦して、自分の好きなことに巡り会えれば良いですね。

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渡辺さんが影響を受けた人物や本があれば教えてください。

以前ジョッキーの福永祐一さんと対談させていただいたのですが、そのときの福永さんのお話には影響を受けました。福永さんは私よりも年上なのですが、30代から40代に移行する中で、どんなことに取り組んだのかを教えていただきました。

サッカーや野球観戦が好きなので、アスリートの書いた本を読むこともあります。あとは漫画が大好きで、「キングダム」や「進撃の巨人」は愛読しています。

努力すれば報われる、実力主義の世界

今後の展望を聞かせてください。

将棋界にどんどん若い人材が入ってくるので、10代20代の彼らと戦うために、年齢に見合った頑張りが必要になると思います。若い世代が戦い方のトレンドを作っていくので、それに対応することも30代以降の棋士の課題になります。

30代以降の棋士は経験が多いことが強みになると思います。その強みを生かし、年齢を重ねても可能な限りタイトル戦で戦っていきたいと思っています。

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最後に、読者にメッセージをお願いします。

小学生は一番のびる時期だと思うので、意欲があるならどんどん将棋に取り組みましょう。将棋界も低年齢化が進んでいるので、若いうちに始めるのが有利なのは確かです。

将棋界は実力主義の世界です。努力すればきっとチャンスがめぐってくる職業なので、ぜひ夢を持って頑張ってください。

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<< 渡辺明 >> 将棋棋士。父に将棋の手ほどきを受け、小学4年で小学生将棋名人戦に史上最年少で優勝。プロ入り後、わずか20歳にして竜王位を獲得。2012年には竜王戦9連覇を果たしています。


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